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禁煙を始めてから今年で十年目になります。

 

一日二箱を嗜んでいた当時、禁煙を思い立った私が調べて辿り着いたやり方が、煙草をふかす代わりに紅茶を飲む事でした。喫煙の依存度は個人差もありますし、多種多様な禁煙方法が世の中にはありますが。

私の場合はこれがうまく嵌りました。

 

多分、当時好んで吸っていた銘柄とどことなく風味が似ていたからでしょうか、紅茶が。ですから調べて見つけた瞬間に禁煙を成功させる確信みたいなものが体の方から沸き上がってきたのを憶えています。

実際に挑戦してみると禁断症状もかなり穏やかで、気が付くと一か月以上経っていました。
自覚できる禁断症状がなくなると、今度は紅茶について知りたくなって、いろんな店を回ったり、ネットで調べたりしました。

 

煙草の銘柄に強いこだわりが有ったように、奥深い紅茶の世界を知るにつれ、自分の気に入る一杯を欲するようになっていきました。

紅茶の銘柄はもちろんですが、蒸らす時間にも其れ用の砂時計も揃え、出先でも飲めるよう携帯マグも準備するなど、関連する物を選ぶのも何やら楽しい。

日々の負担も、当時税金分で値上がりした煙草代よりはかなり安く済みました。もちろん贅沢な値段のものは買いませんでしたけれども。

 

煙草をやめるという意識より、紅茶という自分にとって新しい習慣を始める事。これに楽しみを感じたのが功を奏したと思います。

 

今の世の中でもストレスを感じたり意識したりせずに、自制できるやり方を見つけたいですね。

 

 

writer    T.W